ユーザー車検とは、全国各地にある運輸支局や軽自動車検査協会で、個人が自分で車検の手続きを行う方法です。一般的には車検業者に依頼して代行してもらうため、代行手数料として1万円〜3万円支払います。しかし、ユーザー車検を選べば、代行手数料を節約し、必要最低限の法定費用のみで済ますことができます。
チェックしておくポイント
ユーザー車検を成功させるためには、事前準備が重要です。以下のポイントをチェックしておきましょう。
- タイヤのスリップサインやひび割れがないか確認し、必要なら交換します。
- ライト類のヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプなど全てが正常に点灯するか確認します。向きの調整が必要な場合は業者に依頼することも検討します。
- ブレーキの利きが悪い場合は、ブレーキパッドの交換を行います。安全性を考慮して、業者に依頼することをおすすめします。
- ワイパーゴムの劣化やウォッシャー液の残量を確認します。
- クラクションが正常に鳴るか確認します。
ユーザー車検の予約前に以下の書類を準備します。
- 自動車検査証
- 自動車税納税証明書
- 自動車損害賠償責任保険証明書
- 24カ月定期点検整備記録簿
車検を通す手順
ユーザー車検の手順は以下の通りです。
- インターネットまたは電話で予約します。
- 車検と同じ項目の検査を事前に行うことができる予備検査場で車の状態を確認します。
- 運輸支局で自動車検査票、自動車重量税納付書、継続検査申請書を入手し、記入します。
- 検査手数料と自動車重量税の支払いのため、印紙・証紙を購入し、必要書類に貼り付けます。
- 自賠責保険の継続手続きを行い、新しい証明書を入手します。
- 自動車税納税証明書を提示し、確認を受けます。
- 書類一式を提示し、予約番号を伝えて受付を済ませます。
- 車に乗って検査コースに入り、検査を受けます。不適合箇所があれば調整して再受検します。
- 検査に合格したら、新しい車検証と検査標章を受け取ります。
失敗することもある
ユーザー車検は、自分で行うためコストを抑えられる一方で、失敗することもあります。
具体的には、書類の記入漏れや不足、交通違反や駐車違反の未納、整備不良による不合格、検査中の操作ミスなど。これらの点に注意し、しっかり準備を行うことで、ユーザー車検をスムーズに通過することができます。
ユーザー車検で不合格となった場合、当日中に3回まで再受検が可能ですが、それでも合格できない場合は、再予約して再度車検を受ける必要があります。最初の検査日から2週間以内であれば、不合格箇所のみの再検査で済みますが、2週間を超えると再度全ての検査が必要になるため注意しましょう。
ユーザー車検はコストを抑えつつ、車の状態を自分で把握する良い機会です。しっかりと事前準備を行い、必要なポイントをチェックすることで、スムーズに車検を通過できるでしょう。初めての方でも、基本的な知識と適切な準備があれば、難しくありません。